【トピックス】必要経費の書類保管について
2022-02-09

 経費には、福利厚生費・接待交際費・消耗品費・会議費など様々なものがありますが、事業上必要な経費でなければなりません。
 例えば車好きの社長が会社名義のスポーツカーを何台か購入したとしても、必要な経費とは考えられませんので、経費にはなりません。法人の場合、社長への賞与とみなされてしまう場合が多いです。
 また、「領収書があれば何でも大丈夫」という話を耳にすることがありますが、支出した内容が重要となります。
 今回は基本に戻り、レシート・領収書・クレジットカード明細書の取り扱いについてご紹介します。


1.レシートや領収書にメモを書く
 
 飲食代金については、家族だけの食事代や友人同士のものは経費にはなりません。必要経費とする場合には、領収書・レシートに以下の2点を直接記入してください。
 ①誰と(一緒に行った人)
 ②何の目的で(営業のため・会議のため 等) 
 記入していれば内容が明らかになりますので経費にしやすく、税務調査の時も質問されることが少なくなります。
 また、消費税の軽減税率が導入されており、同じお店でも店内飲食か持ち帰りかで消費税の区分が変わります。手書きで消費税が明確になっていない領収書も見受けられますのでご注意下さい。


2.領収書よりレシートを保管

 ホームセンターなどで消耗品を購入した際に、レシートではなく詳細が記載されていない領収書を発行してもらう方がいますが、詳細不明では経費にすることができません。領収書よりも、レシートの方が内容が分かりますので経費にしやすいのです。また、家事用のものを一緒に買っているケースもあります。そうした場合には明確に区分しなければ経費にすることができません。以下の点に十分ご注意下さい。
 ① レシートの中に家事用のものが含まれている場合には、その商品は横線で消して下さい。
 ② 請求書・明細書がある場合には必ず保管して、領収書と一緒にホチキスで留めて下さい。

・領収書のない支出(冠婚葬祭やお礼金など)について
 ① 出金伝票にその内容及び金額を記入して下さい。
 ② 案内状(FAX・郵便)や礼状など、内容のわかる書面が領収書代わりになりますので、それに金額を記入して下さい。


3.クレジットカードで支払った場合

 経費をクレジットカードで支払った場合、カード明細書が発行されるから領収書・レシートは必要ないと言う方がいますが、実際には現金で支払った時と同様、上記1、2に記載した通りの領収書・レシートが必要です。クレジットカード払いの際は以下の点に十分ご注意下さい。
 ①カード支払いの領収書・レシートはカード明細書に添付して現金支払分と区別し、カード明細書を必ず保管のうえ、経費とならない飲食や消耗品は横線で消して下さい。


4.ネットショッピングについて
 ネットショッピングを利用した場合は、振込なのかクレジットカード払いなのかが分かるように注意し、内容・金額の分かるもの(領収書・明細書)を保管してください。

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